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「常に革新を続けていくことで、伝統が生まれる」
ーまず、盆栽プロデューサーとは具体的にどんなお仕事なんですか?
小島鉄平 日本の伝統文化である盆栽を世界中に発信していく活動をメインに行っています。もちろん盆栽を作ったりもするんですけど、僕よりも技術の優れた方はたくさんいらっしゃるので、そういった人たちもまとめて、盆栽文化を世界に発信していくチーム「TRADMAN'S BONSAI」のプロデューサーとして活動しています。盆栽って古臭いイメージがあると思うんですけど、実は常に革新を続けているものなんです。僕はその革新を繋げていくからこそ、伝統になっていくと思っていて、instagramでよくそのハッシュタグを付けているのは、そういう想いがあるからです。
ー実際に盆栽の世界に足を踏み込んでみて、どんな印象でしたか?
小島鉄平 盆栽の世界には、当たり前のように樹齢ウン百年、ウン千年のものがあって、それって僕一代で築けるものではないんですよね。過去の盆栽作家さんが、毎日水をあげて、日光を浴びさせて育ててきた盆栽が、その作家さんが亡くなられた後も、次の世代、さらに次の世代へと受け継がれていき、今僕の手の中に来ている。そして僕らがまたそれを毎日手入れして、次の世代に受け継いでいくんです。まさに歴史を紡いでいく。そこに男のロマンというか、壮大さを感じた。自分の中では、中学校の時に初めてタトゥーを見たときの衝撃だったりとか、アメリカのカルチャーを知ったときの衝撃と同じような感覚を覚えました。そこから、「これは世界にもっともっと知ってもらうべきものだ」という考えがどんどん強くなっていって、今に繋がります。
ー盆栽は自然を表現するとよく聞きますが、それは具体的にどういうことなんですか?
小島鉄平 自然を表現するというのは、鉢の中で自然の厳しさを魅せるということなんです。真っ直ぐ立っている盆栽のことを“直幹”というんですが、それだけだとあまり面白さを感じなくて。幹がグネっと曲がってたり、一部が白骨化してるとか、肌がザラザラしていたり。木って樹齢が経つことによって当然風化していく。そういう生きているものの時間の経過を鉢の上で作り上げる、自然の厳しさを作り上げるっていうのが、ものすごく醍醐味なんです。
ー盆栽は自然の厳しさを表現するとおっしゃってましたが、自身でそういった感覚を研ぎ澄ますための時間も設けているんですか?
小島鉄平 「自然をたくさん見なさい」と昔から盆栽をやっている人はよく言うんですけど、盆栽を作る上で、自然を見るというのは本当に大事なことです。だから自分自身も、時には手入れがされていない山に入って、木の生え方、自然の厳しさ、いろんなものが凝縮されていて、自然でしか表現できないものをたくさん見ることを心掛けています。
ー最近では若い方たちも改めて盆栽に興味を持ち始めていると聞きました。
小島鉄平 それはものすごくあります。今までは年配の人たちが中心だったのですが、今はコロナ禍で若い方も家にいる時間が増えた。海外では盆栽ヒーリングというような言葉があるんですが、コロナ禍で外に出れないとき、家で盆栽を扱うことによって癒される。盆栽と向き合う時間を作ると、自然や自分自身のマインドに意識が集中するんです。現代人ってずっと忙しいじゃないですか。それが一回リセットされてリフレッシュできるんだと思います。
ー小島さんはまさに新しい挑戦を続けていると思うのですが、そのモチベーションの源はなんですか?
小島鉄平 正直な話、僕自身がふざけた人生を送ってきた中で、盆栽に出会って変わったんです。僕の人生は盆栽で全部変わった。人が聞いたら大袈裟に聞こえるかもしれないんですけど、本当に盆栽に助けられた部分が大きいと思っているんです。だからその恩返しじゃないんですけど、この魅力ある盆栽文化をいろんな人たちにもっともっと知ってもらいたい。その使命感が原動力になっているんだと思います。
【プロフィール】
「TRADMAN'S BONSAI」CEO兼プロデューサーであり、自身も盆栽職人として活動。アパレルバイヤーから盆栽ディーラーに転身した異色の経歴を持ち、現在は盆栽作家、盆栽リース事業などを手掛けながら、フレッシュでクールな盆栽カルチャーを広めようと日々邁進。これまでの盆栽の概念を突き破るようなその類い稀なるプロデュースセンスと盆栽愛で、国内のみならず広く海外にも多くファンを持つ。
Instagram: @teppei_kojima501